2016年03月16日

Cooper Hewittのコレクション

1981年にアメリカの国立デザインミュージアム・クーパー・ヒューイット(ワシントンDCのスミソニアンのデザイン部門でマンハッタンにある)から手紙が届いて、立体アルファベットの小さな版画2点がコレクショに収蔵されました。その後もたびたび連絡があり、現在、版画、ポスター、プロダクトなど15点の作品が収蔵されています。そして、最近、美術館のホームページで一部の作品についてテキストと音声で解説がされるようになりました。35年間、絶え間なく充実への努力を続ける美術館に敬意を表したい気持ちです。

Cooper Hewitt

<記事の日本語訳>

進展の最中

「アメリカ西海岸のグラフィックデザイナー」は、五十嵐威暢がウェストコーストのグラフィックデザイナーを日本の読者に紹介する出版物を促進するため、1975年にデザインしたポスターである。特集されているデザイナーの名前のイニシャルを立体的で彫刻のようなアルファベットで表現することによって、そのシンプルな構図に遊びの楽しさが加わっている。また、ウェストコーストの穏和な気候と陽気なオプチミズムを呼び起こす明るい配色は、アメリカのデザイン界に対する好奇心をそそう。

実に1975年は、五十嵐が後に彼のトレードマークとなる透視図法を使ったレタリングを探査し始めた年だ。彼の最初の試しみはアイデア紙130号の表紙である。同年のウェストコーストのポスターと比べると表紙のアルファベットははるかに単純で形も塊である。ラインホルド・ブラウン・ギャラリーのロバート・K・ブラウンは五十嵐の表紙のアルファベットの取り扱い方がロシアの前衛デザイナー、エル・リシッツキーが1922年にデザインしたブルーム紙(Broom)の表紙に著しく似ていることを指摘している。

ブラウンによると、字体の持つ装飾的要素に対する五十嵐の強い関心は、文字の実験的な用法を試みた1920年代のヨーロッパの前衛芸術運動と関連しているとのことだ。当時のグラフィックデザイナーにとって文字はただの実用的なコミュニケーションの道具であった反面、多くのキュービストや未来派、及びダダイストの画家たちは表現の要素として文字を用いた。

しかし決定的なのは、五十嵐はただ過去のモダンアートとデザインにおいて確立されたヴィジュアルランゲージを固守しているだけではないことだ。彼のウェストコーストのポスターは、単純な字体に複雑な構造を与えることによって装飾性を増し、実際にヴィジョンの拡張を達成している。また、彼の文字の展開はこの二点の作品に限らずこの先どんどんと発展していく。MoMA に依頼されたカレンダー・シリーズは五十嵐がどこまで文字の再発明を突き進んで探究したかを明らかにしている。

多くの意味で、彼のカレンダー作品は字体とかタイポグラフィーという言葉では表現できないほど複雑なイラストレーションである。初期の字体の化身との差異は著しい。

例えば1989年7月のカレンダーの数字は豪華な建築物あるいは遊園地の図面のようである。複雑で入り込んだ、かつ精密に描かれたディテールは見る者の想像力を掻き立て、いろいろな観点から数字を観賞することができる。実際、数字の建築構造の真っただ中に入ることまで想像できるくらいだ。

五十嵐が1980年代に文字の立体的なフォルムを追求していった結果、彫刻家として新たなクリエーティヴ・キャリアを打ち出したことは不思議ではない。 その後の作品が物語るように、彼のウェストコーストのポスターは確かにデザイナーとしての創造的転機であったと言えるだろう。彫刻的なアルファベットの構造は四次元の空間を示唆し、その後の制作活動の基盤となっている。五十嵐のアルファベットは従来のタイポグラフィーの限界を飛躍して進展していったのだ。

野見山さくら/Cooper Hewitt
2016年2月11日提載

Translation by Naoko Metzler

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Category: Design

2016年03月15日

サントリーホール30周年を迎えて

サントリーホールのロゴをデザインして30年。「響」という漢字を元につくられていますが、これを立体化したホール正面の彫刻の他に4カ所に連作としての小彫刻が設置されています。ホールに行かれたときに捜してみてください。

30周年を記念して「響」の彫刻のイラストによるTシャツをはじめとして、新しいオリジナル商品がショップで販売されます。

サントリーホール開館30周年記念事業

響

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2014年12月18日

インタビューレポート

テラコッタ作品を制作する際にお世話になっている滋賀県信楽町の大塚オーミ陶業による『彫刻家・五十嵐威暢 ~ つくることは、生きること ~』と題した全3回のインタビューレポートが公開されました。

彫刻家・五十嵐威暢 ~ つくることは、生きること ~ 第1回

彫刻家・五十嵐威暢 ~ つくることは、生きること ~ 第2回

彫刻家・五十嵐威暢 ~ つくることは、生きること ~ 第3回

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2014年10月31日

北海道での活動についてお話します

故郷北海道空知地方、滝川や新十津川町での活動について、鈴木輝隆さんと対談します。

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「座談会&助成事業の説明-地域のシンボルを活かしたまちづくり」のご案内

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2014年09月11日

スイスで3人展

スイス・ジュネーブのギャラリーで3人展をすることになりました。
お知らせします。9月29日から10月5日まで。

Nest Gallery

Watery Landscapes

Watery Landscapes back

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2014年07月05日

Creative Counseling

デザイナー・アーティスト・建築家を目指す若い人のための相談会

日時:2014年7月17日(木) 18:00‐21:00
場所:札幌グランドホテル東館3階「GINSEN」

北海道のデザイナーやアーティストや建築家が、世界へ羽ばたいて欲しいとの願いから、
クリエイティブな仕事を目指す若い人を対象に相談会をおこないます。
各分野のプロフェッショナルがヒントとなる言葉をかけることで、
次への一歩を後押しします。

すでに仕事をしている人および学生で、30歳未満、5名を募集します。
公開の集団カウンセリングとして、聴衆としての参加も可能です。

どのようにしてプロを目指すのか?
どのような努力が必要か?
留学したいがアドバイスを?
どのようにしたら仕事を得ることができるのか?

などなど、下記4名のプロフェッショナルが相談に答えます。

カウンセラー
◎五十嵐威暢(アーティスト・多摩美術大学学長)
国内外で活躍した経験をもとにアドバイスetc.
◎山岸正美(デザイナー・札幌国際短編映画祭及びデザインウィーク企画運営)
札幌のデザイン界の現状と、そこに留まらない視野でのアドバイスetc.
◎五十嵐淳(建築家・北海道佐呂間町にて五十嵐淳建築設計主宰)
北海道を拠点に世界で活躍するためのアドバイスetc.
◎国松希根太(アーティスト・飛生アートコミュニティーを拠点に制作及びイベント企画運営)
地方発の可能性・難しさ・発信についてのアドバイスetc.

詳細はこちらをご参照の上、奮ってご応募ください。
http://www.grand1934.com/gallery/art/igarashi_201405.html


お問い合わせ
札幌グランドホテル 「GRANVISTA GALLERY sapporo」
札幌市中央区北1条西4丁目 札幌グランドホテル 1階ロビー内
011-261-3311(代表)
granvista_gallery@granvista.co.jp

Category: Art  Design  Exhibition  News  Press

2014年05月14日

札幌で「記憶のかたち」展を開催します

土に触れていると何故か心が温まります。
人がやがて帰る大地の土は、
待っていてくれた故郷のようなものだから。

土は、私たちを支える地面や、
作物を育てる畑だったりしますが、
それは人を育む大地そのもの。

大地を素材にして作品をつくっているとの想いが気持ちを高ぶらせて、
今日まで続いているのかもしれません。

かけがえのない大地はさまざまな風に覆われます。
初夏の気持ちのいい風も、冬は厳しい寒さを運んで来ます。
匂いも運んで来ますし、雲を動かしたり、雨を叩きつけるし、
吹雪の強風は恐怖すら覚えます。

一方で、このような変幻万化の風は
オーケストラの演奏のようにも聞こえます。

今回の展示は、大作に取り組んだ合間に気分転換として生まれた小さな作品たちを、
故郷の暑寒別岳の山並みのように並べてお見せすることです。
作品は思いつくままに鼻歌まじりにつくられたものですが、
それは大作でも小品でも違いの無い私の中で一貫している態度です。

沢山の彫刻の山並みから風が運んで来る記憶が、
オーケストラの音楽のように聞こえるかどうか、
じっくりと耳を傾けていただけたらと思います。

2014.5.29[木]-7.22[火]
11:00-19:00(最終日は17:00まで)
無休/入場無料

会場
グランビスタギャラリー サッポロ
札幌市中央区北1条西4丁目
札幌グランドホテル1階ロビー内
tel.011-261-3311(代表)

http://www.grand1934.com/gallery/

初日に記念講演会とレセプションを開催します。
2014年5月29日[木]
18:30-19:30 記念講演会
19:30-20:30 レセプション
定員100名(参加無料・要予約・先着締切)
申込みはギャラリーまで電話にてお願いします。
011-261-3311(電話受付11:00-18:00)

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2014年04月21日

日本デザイン学会で基調講演しました

「瞬間に生まれるもの」と題した講演が電子書籍として公開されました。

日本デザイン学会 五十嵐威暢基調講演

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2014年04月14日

作品のインスタレーション完了

41連作+14連作+10点の陶作品の設営を終え、本日11:30より個展を開催します。
ぜひ、いりや画廊へ、お越しください。

_MG_3453+ IMG_7487 撮影(上):堀内僚太郎

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2014年04月09日

いりや画廊にて個展を開催します

いりや画廊は、奥行きが20メートル近くあって天井も高く、その空間を意識した展示になります。
身体能力を制作の道具に新しい試みをしているので、近年ではもっとも大事な作品発表と位置づけています。
お時間がありましたらご覧いただければ嬉しいです。

個展は14日からです。18日のレセプションに間に合うようにカタログを準備中です。

DM+リーフレットデザイン:古屋友章

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