携帯電話が一般的になる以前のことです。市場には家庭用電話機が溢れ、技術とデザインの競争は激化していました。日進月歩の技術開発を反映しながら新しいデザインを開発することは、その足並みがなかなか一致せず、時間的にも極めて難しいものでした。その問題を解決するために、電話機のかたちを変えることなく、新しい機能を付加できるものを考えました。新機能ボタンを増やすためのグリッドで覆われた表面、新しいメカを組み込むための余裕のスペースを見えない裏側に確保しています。
1989